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人類の未来を決めるかもしれない「持続可能社会」、アムステルダム郊外で進行中。

人類の未来を決めるかもしれない「持続可能社会」、アムステルダム郊外で進行中。

元記事

This eco-village is designed to be fully self-sufficient, from energy to food to waste

http://www.treehugger.com/culture/housing-development-designed-be-fully-self-sufficient-energy-food-waste.html

食料も、エネルギーも、あらゆるゴミまでもが持続可能なシステムのなかで循環する社会。そのネットワークが世界中に広がって…。ありえない空想でしょうか?

オランダ、アムステルダム郊外のアルメレという街で、RegenVillagesという企業が人類の未来を決めるかもしれないある壮大な構想の実現に取り組んでいます。それは地域内でのエネルギー生産(バイオガス、ソーラー、ジオサーマルなど)、集約的な食料生産(垂直農法、アクアポニックス、エアロポニックス、パーマカルチャー)さらに地域内で完結する廃棄物の再生システム、水とエネルギーの管理システムを統合させた地域を作るというもの。

これまで見られた移動手段の世界でのイノベーション-e-バイク、電動飛行機など-では、コスト削減や新たなインフラ整備の必要性など、新たな課題が浮上しています。また、2050年までに飲料水や、食料、エネルギーにはかつてない100億人もの需要が発生するという、急激な人口増大という問題に対する解決手段としてこの計画は注目されています。

持続可能なコミュニティー造りへの挑戦は、これが初めてというわけではありませんが、必要なテクノロジーのコスト削減や、持続可能な社会に必要な政策の充実など、今が社会の転換点に近づいていることもこの挑戦を後押ししています。この計画は、「エネルギーと食料を自給し、持続可能な社会を目指す世界中の人々を結びつける」ことにフォーカスすることで住宅開発の概念を再定義する可能性を持っています。

「我々は世界を視野に入れています。持続可能な地区を作り、これまでオーガニックフードやパーマカルチャーを行ってきた方法よりもより多くの食料や飲料水、クリーンエネルギーを生産でき、廃棄物の少ないこれらの農地に着目することで、住宅、不動産開発を再定義しようとしているのです。」とRegenVillageのCEOのJames Ehlichは語っています。

*訳者注

垂直農法は、 高層建築物の階層、及び高層の傾斜面を使用して垂直的に農作業、動物の育成を行う方法。-wikipediaより引用

アクアポニックスは、自然発生した微生物が魚の固形廃棄物を野菜の栄養素へと変える働きをすることにより、魚と野菜を同時に育てることができる再循環型エコシステム。ー日本アクアポニックスHPより引用

エアロポニックスは、水溶液を霧状にして植物の根に噴射して水分と酸素を同時に供給する方法。ー水耕栽培ナビHP http://www.suikou-saibai.net/blog/2015/07/17/191より引用

パーマカルチャーは、自然のエコシステムを参考にし、持続可能な建築や自己維持型の農業システムを取り入れ、社会や暮らしを変化させる総合的なデザイン科学概念。

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