農業

名前の裏にある物語。(米国におけるFarmer, Rancher, Grower…)

 

元記事

What’s in a Name? Farmer, Rancher, Grower…and more!

http://blog.uvm.edu/wagn/2015/10/09/whats-in-a-name-farmer-rancher-grower-and-more/

「いつになったら農家になれるのか?」

この質問をよく受けます。これはおそらく「いつから農家として税務申告をするべきか?」という事実、もしくは「いつになったら近隣コミュニティや親戚から一人前の農家として認められるのか?」という事ではなかろうかと思います。いずれにせよ、あなたが農家へなるための道に「正解」はありません。

言葉というものはとてつもない力を持っています。時に民の調和の為に利用され、そして時に戦争の為にも利用されるものです。歴史を振り返ると、その昔東側の農民と(彼らは田畑を耕しました)、西側の牧民(彼らは家畜を繁殖させていました)を分断する際の道具としても「言葉」はうまく利用されました。農業政策のなかでも幾度となく「勝ち組と負け組」というカテゴリを利用し、作らなくてもよいライバル関係を作り上げ紛争の原因になってきました。

米国北東部では「Farmer」という言葉は家畜を飼っている人のことを指すことが多いです。逆に野菜や果物や花卉、穀物を栽培する農家は「Grower」という言葉が使われます。他にも温室栽培や果樹園、ワイナリーや農業的観光業などのニッチな業種においてはその数だけまた表現方法が増えます。いずれも同じ農業業界です。さらに分類すると、「Organic(無農薬)」や「Sustainable(持続可能型)」、「Conventional(従来の農法)」など生産システムによってまた別な名称を使って分類します。これらの名称はいずれも農業業界を分断する物であり、一体化させるためではありません。

現在の統計によると、米国で農業(ここでいう農業とは農業および畜産業)に従事しているのは全人口の2%以下です。農業家(農民)として統計に載りたい全ての人を組み込み、市場に判断をゆだねるのも賢明かもしれません。

では以下の場合は?

・農家であるが、悪い業績のあった年にライフスタイルと事業について厳しい判断に迫られる必要がある。

・畜産農家なのに、最近自分でコントロールできない事柄が生産農家には多すぎると悟ったものの、やはり現状維持の道を選んだ。

・畑作農家として認められるには、自分の栽培する作物に対する品質の維持、新鮮で健康的な野菜かが重要でそれらが達成されていれば顧客に胸を張って「良い生産者を選びましたね!」と言える時だと思う。

・あなたは農家/畜産農家/畑作農家であり、周囲の人にそう呼ばれたときにその事実を誇りに思っている。

・心から農業が好きで、それ以外の職業は考えられない

・農家であり、そう呼ばれることを認めている。

農家/畜産農家/畑作農家の皆さん、ようこそ!あなたの人生の選択が今後100年悦びをもたらすものでありますように!

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